パス風・チケット風グッズの作成|物販の一品に
- 2026.11.06
ツアーやイベントの物販を考えるとき、Tシャツやタオルを並べたあとで手が止まる。「もう一品、このイベントらしいものを」と頭を悩ませる企画担当の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
パス風・チケット風のカードは、イベントそのものをモチーフにできるグッズです。キャラクターやアーティストの絵柄を持ち帰ってもらうグッズに対して、こちらは「その日、その会場にいた」ことを形にして手渡せます。本番のスタッフパスや関係者パスを手配している主催者・制作会社の方なら、デザインに使うロゴや配色はすでに手元にそろっています。
この記事では、パス風・チケット風グッズの企画アイデアと、本物と見分けがつく作り方、会場ごとの展開、相談の進め方について解説します。
【目次】
パス風・チケット風グッズは「その日」を持ち帰る一品
関係者だけが首から下げるパスと、公演の日付が入ったチケット。どちらも、来場した人にとって「その日」を思い出させる一枚です。
スタッフパスやバックステージパスは、来場者がふだん手にすることのないものです。ステージの裏側で働く人だけが下げているパスを、グッズとして自分の手元に置ける。そこに、ほかのグッズにはない手応えがあります。
チケットは、もともと来場の記録として手元に残るものでした。紙のチケットを受け取らずに入場する公演が増えたいま、日付と会場名の入ったチケット風のカードは、その記録を改めて形にしてくれます。チケット風グッズが求められている背景は、別の記事で詳しく紹介しています。
企画する側から見ると、もうひとつ利点があります。パスやチケットのデザインは、イベントのロゴ、日付、会場名といった、すでに決まっている素材で組み立てられます。描き下ろしのイラストがなくても成立しますし、描き下ろしがあればそれを主役にもできます。
どの一枚を商品にするか
同じパス風でも、何を再現するかで商品の性格が変わります。企画の方向を3つに分けると、次のようになります。
| 企画の方向 | 商品にする一枚 | 合いやすい企画 |
| 本物の雰囲気を再現する | ALL ACCESS パス、STAFF・BACKSTAGE パス | ライブツアー、フェス |
| 特別感を主役にする | VIP パス、プレミアムチケット | 周年公演、ツアーファイナル |
| キャラクターを主役にする | キャラクター入りのパス・チケット | アニメ・ゲームのイベント、コラボカフェ |
方向が決まると、デザインで何を目立たせるかも見えてきます。それぞれの作り方を順に見ていきます。
本物の雰囲気を再現する
ALL ACCESS や STAFF の大きな文字、区分を示す色の帯、首から下げるための穴。本物のパスと同じ組み立てでデザインすると、ステージ裏の空気をそのまま持ち帰るような一枚になります。縦型にしてストラップを通せば、来場者が実際に首から下げて写真を撮ることもできます。
ただし、本物らしさを追うほど、本物のパスとの区別が課題になります。この点は次の章で扱います。

特別感を主役にする
黒地に金の箔押しで「VIP」の文字を光らせる。カード全体にホログラムを重ねて、光の角度で色が変わる一枚にする。特別感を主役にしたパスは、周年やツアーファイナルといった節目の公演で、ほかのグッズより一段上の位置づけを担えます。
光る一枚はレアカード、という感覚は多くの人が共有しています。ホログラムを使えば、「限定品」と大きく書かなくても特別な一枚だと伝わります。

キャラクターを主役にする
アニメやゲームのイベントなら、キャラクターをパスの主役に据える方法があります。「FAN PASS」「GUEST」といった表記とキャラクターのイラストを組み合わせると、キャラクターと一緒にイベントに参加したような一枚になります。イラストを大きく見せたいときは、白地のカードにフルカラーで印刷すると色が鮮やかに出ます。

チケット風のバリエーション
チケット風は横長の長方形で作り、半券との境目は点線を印刷して表します。日付、開場・開演の時刻、会場名、座席の表示といった本物のチケットに載る情報を並べると、それらしい一枚になります。コンサート、舞台、スポーツ、フェス、コラボカフェと、イベントの種類に合わせて表情を変えられるのもチケット風の面白さです。
パス風とチケット風を同じイベントでそろえて出すこともできます。首から下げるパスと、手元に残すチケット。持ち帰ったあとの使われ方が違うので、2つを並べても役割が重なりません。

本物と見分けがつくように作る
グッズとして販売するパスやチケットは、ひと目でダミーとわかるように作ります。本物そっくりのパスが会場の外に出回ると、関係者エリアの入口で本物との区別がつきにくくなるからです。せっかくのグッズが当日の運営の負担にならないよう、デザインの段階で見分けの手がかりを入れておきます。
手がかりの入れ方は、主に次の4つです。
- 表に記念品の表記を入れる:SOUVENIR、MEMORIAL、REPLICA といった表記を、ロゴの下や色の帯の中に組み込みます。デザインの一部にすれば、雰囲気を壊さずに入れられます。
- 裏面に一文を入れる:「このカードは記念品です。入場・入館にはご利用いただけません」のように、用途をはっきり書きます。表のデザインを優先したい場合も、裏面なら自由に使えます。
- 本物のパスと配色・大きさを変える:本物のパスで区分を示している色は、グッズではそのまま使いません。大きさも変えておけば、入口のスタッフが目にした時点で区別がつきます。
- QRコードと番号は飾りとして入れる:QRコードを入れるなら、読み取った先は公式サイトや特設ページにとどめます。「No. 000123」のような番号は1枚ずつ変えず、全数同じ番号をデザインの一部として印刷します。本物のパスの番号と重ならない数字を選んでおくと安心です。

どこをどれだけ変えるかは、本物のパスと並べて決めるのが一番早い方法です。本物のパスとグッズを一緒にご相談いただければ、両方のデザインを見比べながら、取り違えの起きない配色や表記を一緒に検討できます。
会場ごとにデザインを変えて、ツアー全体の企画にする
ツアーや複数日程のイベントなら、会場や公演日ごとにデザインを変えると、グッズがツアー全体の企画になります。
同じレイアウトのまま、会場名と日付、背景の色だけを変える。キャラクターのイベントなら、公演ごとに衣装やポーズを変える。どちらの場合も、その会場に足を運んだ人だけが手にできる一枚になり、来場の記念としての意味がはっきりします。複数の会場に通う人にとっては、そろえて並べる楽しみも加わります。

売り場での渡し方も、商品の印象を左右します。パス風なら、ネックストラップを付けて販売すれば、買ったその場で首から下げてもらえます。台紙に載せてOPP袋に入れれば、持ち帰るまで傷がつきにくく、贈り物のような見た目にもなります。ネックストラップや台紙、OPP袋の手配も、カードとあわせてご相談を承っています。
本物のパスと一緒に相談する
パス風・チケット風グッズは、本物のパスを手配する段階で一緒にご相談いただくと、デザインと段取りをまとめて進められます。
本物のパスで決めたロゴ、書体、配色は、グッズのデザインにもそのまま生かせます。本物のパスの打ち合わせとグッズの打ち合わせを分ける必要もなく、一度で済みます。
本番のパスを大きめのサイズで作る場合の決め方は、こちらで紹介しています。
ご相談の際は、次のような情報があると話が早く進みます。
- 商品にしたい一枚のイメージ(パス風かチケット風か、どの方向か)
- 大きさの希望(例:チケット風なら120×55mm前後の横長、パス風なら54×85.6mmのカードサイズや100×70mm程度の縦型)
- 会場別・日程別にデザインを変える場合は、その種類数
- おおよその数量と、販売を始める日
すべてが決まっていなくても構いません。販売を始める日が決まった段階で、まずはご相談ください。50年以上プラスチックカードの製造に携わってきた知見から、企画の方向に合った素材と加工の組み合わせをご提案します。製造から品質管理までを国内の自社工場で一貫して行い、専任の担当が問い合わせから納品まで対応するため、本物のパスとグッズを同じ担当が見ながら進められます。
販売する商品なので、量産の前に仕上がりを実物で確かめておきたい場合もあるでしょう。試作の製作もご相談いただけます。試作を挟むなら、その分の日数も加わります。
FAQ:よくある質問
- Q. 本物のパスのデザインデータをもとに作れますか?
- A. ロゴや配色などの素材はそのまま使えます。グッズは本物と見分けがつくよう配色や表記を変えるため、レイアウトはグッズ用に組み直したデータをご用意ください。
- Q. 会場ごとにデザインを変えることはできますか?
- A. 会場名や日付だけを差し替える形でも、背景やイラストごと変える形でも対応できます。複数のデザインをまとめてご相談いただけますので、デザインの種類数とそれぞれの枚数をお聞かせください。
- Q. 何枚くらいから作れますか?
- A. 数百枚から数千枚規模の物販まで、販売の計画に合わせてご相談いただけます。
- Q. ネックストラップや袋とセットで販売できますか?
- A. ネックストラップ、台紙、OPP袋の手配もあわせてご相談いただけます。仕様はグッズの内容に合わせてお打ち合わせします。
まとめ
パス風・チケット風グッズは、本物のパスやチケットのデザインをもとに、「その日、その会場にいた」ことを持ち帰ってもらうための一品です。本物の雰囲気を再現するか、特別感を主役にするか、キャラクターを主役にするか。方向を決めたら、記念品であることがひと目でわかる手がかりをデザインに入れておきます。
ツアーなら会場ごとにデザインを変え、ストラップや台紙と組み合わせれば、売り場での見せ方も広がります。本物のパスを手配する段階でグッズの構想もお聞かせいただければ、デザインも段取りもまとめて進められます。
プラスチックカードの製作はカードマーケット(カーディナル株式会社)へご相談ください
イベントの物販にパス風・チケット風のグッズを加えたい主催者・制作会社の方は、本物のパスとあわせてぜひカードマーケットへご相談ください。
カーディナル株式会社は、創業50年以上・国内自社工場を持つプラスチックカード製造の専門メーカーです。長年の経験と技術の積み重ねを背景に、取引社数7,000社以上の実績を持ち、会員証・診察券・社員証・イベントパスなど、あらゆる用途のカードに対応しています。「どんな仕様にすればいいかわからない」「小ロットでも対応してほしい」といったお悩みにも、専門スタッフが丁寧にご提案いたします。品質管理体制や製造工程については、【品質へのこだわり】のページで詳しくご紹介しています。
