イベント会場の表示プレート作成|パスとそろえる
- 2026.10.27
スタッフ、プレス、ゲスト。パスの区分と色はしっかり決めたのに、会場の入口に貼る表示は前日の夜にあわてて用意した。そんな経験をお持ちのイベント担当の方もいらっしゃるのではないでしょうか。パスと表示がばらばらに作られると、入口に立つスタッフは「この色のパスの人は、ここを通してよいのか」をその場で考えることになります。
カードマーケットでは、パスと同じプラスチックの素材で、A3サイズ(297×420mm)までの表示プレートを作成できます。この記事では、イベント会場の表示プレートをパスとそろえて作るときに、運営の側で決めておく事柄と進め方について解説します。
【目次】
パスの色を、会場の入口にも通す
会場の表示プレートは、パスで決めた区分の色をそのまま使って作ると、入口での案内がぐっと楽になります。スタッフエリアの入口にはスタッフパスと同じ色の表示を、プレス席の前にはプレスパスと同じ色の表示を掲げる。それだけで、入口に立つ人は手元の名簿を見なくても、パスの色と表示の色を見比べて通すかどうかを判断できます。
イベントの当日は、入口の担当が何度も入れ替わります。朝から立っていた人が休憩に入り、当日初めて会場に来たアルバイトが代わりに立つこともあるでしょう。区分のルールを口頭で引き継ぐと、細かい部分が抜け落ちがちです。色がそろっていれば、引き継ぎは「同じ色なら通す」の一言で済みます。
来場する側にとっても同じです。首から下げたパスの色と、通路の先に見える表示の色が同じなら、自分が入ってよい場所を迷わず見つけられます。パスを渡す受付で「赤い表示のところから入ってください」と伝えられるのも、色がそろっているからです。
パスと表示を同じ配色で作れば、会場全体の見た目にもまとまりが出ます。ロゴや書体をパスと共通にすれば、表示もイベントの一部としてデザインされたものに見えます。
どこに、何を掲げるか
表示プレートを作る前に、会場の図面を広げて、掲げる場所を拾い出します。場所によって、載せる内容とパスとの関係が変わります。
| 掲げる場所 | 載せる内容 | パスとの対応 |
| 受付 | イベント名、受付の区分(一般/関係者/プレスなど) | 区分ごとに受付を分けるなら、パスの色と同じ色で表示を分ける |
| 区分ごとのエリアの入口 | エリア名(STAFF ONLY、PRESS AREA など) | パスの色と必ず合わせる。表示の色を見て通すかどうかを決める場所 |
| 立ち入りを制限する場所 | 関係者以外立入禁止、撮影禁止など | 対象の区分がはっきりしているなら、その色を添える |
| 控室・機材置き場 | 部屋の用途、使う団体や出演者の名前 | 色は区分に合わせ、名前の入れ方は大きさで変わる(第5章) |
すべての場所に色をつける必要はありません。パスの色と結びつけるのは、入口で人を通すかどうかを判断する場所に絞ると、表示の数も作る種類もすっきりします。案内だけの表示はイベントの基本色でそろえ、判断が必要な場所だけ区分の色にする、という分け方がわかりやすいでしょう。
場所を拾い出したら、次は載せる言葉を決めます。ここで、次の回にも使うかどうかが関わってきます。
次の回も使うなら、載せない情報を先に選ぶ
毎年同じ会場で開く催しなら、表示プレートは次の回も使える前提で作れます。そのためには、回ごとに変わる情報を表示に載せないことです。
外しておきたいのは、たとえば次のような情報です。
- 開催日、開催年、「第◯回」の回数
- その回だけの協賛社のロゴ
- 出演者やゲストの名前
- 会場名(会場が変わる可能性がある場合)
STAFF ONLY や受付の表示は、回が変わっても同じ言葉で使えます。日付やロゴを入れたくなる気持ちはわかりますが、入れた時点でその表示は1回きりのものになります。回ごとに変わる情報は、小さな表示を別に用意して添えましょう。そうすれば、メインの表示は何回でも使い続けられます。
カードマーケットでも、同じイベントのパスを毎年続けてご依頼いただく例があります。パスは来場者が持ち帰ることもありますが、会場の表示は運営の手元に残るものです。パスは毎回新しく作り、表示は前回のものを出してきて掲げる。その組み立てなら、準備の手間はパスの分だけです。撤収のときに区分ごとにまとめてしまっておけば、翌年の設営で探す手間も省けます。
長く使う表示は、シルク印刷で刷る
何回も使う表示は、設営と撤収のたびに手で持ち運ばれ、汚れれば拭かれます。長く使う前提の表示には、印刷の耐久性が高いシルクスクリーン印刷が向いています。
シルク印刷は、色ごとにインクを刷り重ねていく印刷です。インクを厚く乗せられるので、色の面がくっきりと出ます。区分の色を表示いっぱいに一色で塗るようなデザインでも、色むらの出にくい刷り方です。区分の赤や青を、はっきりした色の面で見せたい表示とは相性がよいでしょう。
金や銀のインクを使えるのもシルク印刷の特長です。ただし、光を返す金銀は、照明の当たり方や見る角度によって文字が読みにくくなります。エリア名のように入口で読ませたい文字は、光らないはっきりした色で刷りましょう。金銀は、VIPエリアや来賓の受付で格の違いを見せたいときに、縁取りやラインに添えるのが向いています。パスの側でVIPだけ金を使っているなら、表示の縁にも同じ金を入れれば、文字を読みやすく保ったまま区分の違いを伝えられます。
一方で、イベントのキービジュアルや写真を大きく見せたい表示なら、フルカラーで細かな色の変化を再現できるオフセット印刷が合います。枚数が少なく、カラーで刷る表示ならデジタル(オンデマンド)印刷という選び方もあります。カードマーケットでは、A3サイズの表示プレートでもこの3つの刷り方のどれにも対応しています。
| 刷り方 | 向いている表示 | 表示の例 |
| シルクスクリーン印刷 | 文字と色の面が中心で、長く使う表示 | STAFF ONLY、受付、立入禁止 |
| オフセット印刷 | キービジュアルや写真を大きく見せる表示 | イベントのメインビジュアルを入れた表示 |
| デジタル(オンデマンド)印刷 | 枚数が少ないカラーの表示 | 受付の補助表示 |
文字と色の面が中心の表示はシルク印刷、写真が主役の表示はオフセット印刷。表示ごとに刷り方を分けてもかまいません。どの表示をどちらで刷るかは、50年以上カードの印刷に携わってきた経験をもとに、デザインを見ながらご提案します。
掲げ方から、大きさと穴を決める
表示プレートの大きさは、A3サイズ(297×420mm)まで自由に決められます。カードより小さな札も作れます。大きさを決める手がかりになるのは、会場でどう掲げるかです。
ひもやチェーンで吊るす場合は、プレートに丸い穴を開けます。穴の大きさは直径3〜6mmで、開ける位置は自由に決められます。穴の数と位置は、吊るすときに使う金具やひもに合わせて決めます。プレートの角は丸く仕上げることもできます。
壁や机に貼る場合、手持ちのスタンドや掲示用のケースに差し込む場合は、穴は要りません。A4やA3など紙と同じ寸法にすれば、これまで紙の掲示に使っていたケースやスタンドを使える場合があります。プラスチックの板は紙より厚みがあるので、差し込み口の幅を先に確かめてください。
控室の出演者名やブース番号のように、1枚ずつ違う名前や番号を入れたい表示は、大きさを先に決めます。カードマーケットで名前や番号を1枚ずつ変えて印字できるのは、はがき大サイズ(148×100mm)までです。それより大きな表示に名前を入れるなら、名前の数が少なければ、名前ごとにデザインを分けて刷ります。数が多いなら、名前の部分ははがきサイズの札にして、大きな表示とは別に作る方法があります。
パスと一緒に発注する進め方
表示プレートは、パスと同じ発注の中でご相談ください。区分の色を決める打ち合わせが一度で済み、パスと表示で色の考え方がずれる心配もなくなります。
パスの区分と色が決まっていれば、表示に使う色もそれで決まります。ただし、パスと表示で刷り方が違うと、同じ色を指定しても発色がわずかに異なります。パスをオフセット印刷、表示をシルク印刷で刷る場合などです。入口で見比べる区分の色をどこまで合わせたいかは、打ち合わせの最初にお伝えください。あとは第2章の表を手がかりに、掲げる場所と表示の種類・枚数を拾い出し、次の回も使う表示とその回だけの表示に分けます。ここまで整理できたら、パスと表示のデザインデータをそろえてお送りください。
パスと表示は大きさも縦横の比率も違うため、デザインは表示用に組み直します。ロゴや区分の色、書体はパスと共通のものを使えます。
日数の目安は、表示プレートで約3週間〜です。通常のカードより長めにかかり、刷り方や枚数によっても前後します。パスと一緒に用意するなら、開催日が決まった段階で早めにご相談ください。カードマーケットでは、製造から品質管理までを国内の自社工場で一貫して行っています。パスと表示をまとめてご依頼いただければ、同じ担当が両方の仕様を見ながら進めます。
参考:フェス・野外イベントのスタッフパスを製作する際の5つのポイント
FAQ:よくある質問
- Q. 表示は数枚しか要りません。パスと一緒に頼めますか?
- A. 数枚からでもご相談いただけます。パスと表示を合わせた種類数・枚数の組み合わせをお聞かせください。
- Q. 次の回に、表示を1種類だけ追加できますか?
- A. 前回のデータをもとにご相談いただけます。新しい区分を増やす場合は、その区分の色をパスと表示の両方で一緒に決めてください。
- Q. パスのデザインデータをそのまま使えますか?
- A. ロゴや色の指定はそのまま使えますが、表示はパスと大きさ・縦横の比率が違うため、レイアウトは表示用に組み直したデータをご用意ください。
- Q. 控室の表示に、出演者の名前を1枚ずつ入れられますか?
- A. はがき大サイズ(148×100mm)までの大きさなら、名前を1枚ずつ変えて印字できます。それより大きな表示に名前を入れる場合は、名前の数に合わせて進め方をご提案します。
まとめ
イベント会場の表示プレートは、パスで決めた区分の色をそのまま使って作ると、入口のスタッフも来場者も色を見るだけで動けるようになります。掲げる場所を拾い出し、次の回も使う表示からは日付や回数を外しておけば、毎回の準備も軽くなります。
長く使う表示はシルク印刷で、写真が主役の表示はオフセット印刷で。大きさはA3サイズまで、掲げ方に合わせて穴の有無を決めます。パスの区分と色を決める段階で表示もあわせてご相談いただければ、会場全体を同じ色の考え方でそろえられます。
プラスチックカードの製作はカードマーケット(カーディナル株式会社)へご相談ください
イベントのパスとあわせて、会場の表示プレートの作成をご検討中の運営担当の方は、ぜひカードマーケットへご相談ください。
カーディナル株式会社は、創業50年以上・国内自社工場を持つプラスチックカード製造の専門メーカーです。長年の経験と技術の積み重ねを背景に、取引社数7,000社以上の実績を持ち、会員証・診察券・社員証・イベントパスなど、あらゆる用途のカードに対応しています。「どんな仕様にすればいいかわからない」「小ロットでも対応してほしい」といったお悩みにも、専門スタッフが丁寧にご提案いたします。品質管理体制や製造工程については、【品質へのこだわり】のページで詳しくご紹介しています。
