変形カード・JIS規格以外のサイズでプラスチックカードを作りたい
- 2023.12.21
プラスチックカードのサイズはJIS規格によって定められています。
機械での読み込み、利用者の携帯性、生産の効率性やコストなどの点において規格化は有効ですが、非接触型や機械読み込みをおこなわないカードであれば、とくに形状に制限はなく自由です。
規格以外のカードにはどんなものがあるか?
世の中に流通しているプラスチックカードには規格外のカードが少なくありません。
会員カードなどでよく目にする厚さ0.48mmのカードについてはJIS規格ではありません。他にも名刺サイズ(55×91mm)やハガキサイズ(100×148mm)、プラスチックカードのJIS規格より一回りや二回りほど大きいサイズを始め、反対にミニサイズのものもあります。
最近では、ハガキサイズほどの首からぶら下げて使うスタッフパスやライブやコンサート、スポーツイベントなどの紙チケットとは別に、プラスチックカードのIDパスのようなものです。F1やラグビーのW杯でも使用されました。
参考:紙からプラスチックへ。開催後も大切にしたくなるイベントチケット
いろいろな変形カード事例
▼54mm×100mm、UG
オンラインイベント視聴カード
▼ 75mm×160mm
チケット、入場パスなど
▼ はがき大サイズ140mm×100mm 穴あけ
大判スタッフパスなど
規格以外のサイズだと作製費用は高くなる?
はい。問題は作製費用です。プラスチックカードの場合、JIS規格のものは型抜きでカード型のサイズに仕上げますが、特殊な形状となると、その型を作製するためにまず費用が掛かります。製造する数量が多いカードであれば型代もそれほど負担にはなりませんが、少ない数量の場合は型の作製費用が枚数あたりのコストを跳ね上げてしまいます。
そのようなケースでは、断裁して角を丸くする、一部分をカットすることで指定のサイズに仕上げる方法があります。また、プラスチックカード専門の製造メーカーであれば、JIS規格以外の「サイズの型」をいくつか所有していて、サイズに関して柔軟に対応してくれるメーカーもありますので、要望を伝えて確認してみることをお薦めします。
規格以外のカードサイズはどこでも作ってくれる?
規格外のカードは自由に作れる、とお伝えしましたが、プラスチックカード専門の製造メーカーであってもJIS規格サイズ以外のカードを製造しているメーカーは実はあまり多くありません。やはり規格サイズの需要が最も多く、生産効率の面からも合理的ではないからです。
問い合わせの際には、作成したいカードの希望を伝えて、製造が可能かどうか、コストについても確認しましょう。
JIS規格以外のカードを作る際の注意点
厚みに関しても0.76mm以外の厚みで作成することも可能ですが、近年は材料メーカーの撤退等もあり、作製可能な厚みの種類も少なくなってきています。前述の0.76mmまたは0.48mmのいずれかで検討するのが無難だと言えます。
なお、磁気ストライプ付きカード、印字やエンボスなどの個人情報の加工がある場合はJIS規格のサイズでしか作製が出来ないのでご注意ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。JIS規格には機能としての必然性がある一方で、様々な用途においてJIS規格外のサイズを見掛けることも少なくありません。カーディナルでは、規格サイズ以外のカードも積極的に受注や製造を行っており経験も豊富です。ご希望に沿った様々な提案が可能ですので、まずは気軽にご相談ください。