クレドカードの名入れとは|意味・価値と作り方
- 2026.07.13
せっかくクレドカードを作って全社員に配ったのに、いつのまにか机の引き出しにしまわれてしまう——。そんな経験をお持ちの人事・総務のご担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。配布したカードが「支給品」のままだと、どうしても他人事になりがちです。そこで注目されているのが、一枚ずつに社員の名前を入れる「名入れ」という発想です。この記事では、クレドカードに名入れをする意味と価値、そして具体的な作り方について解説します。
【目次】
クレドカードの名入れとは
クレドカードの名入れとは、全社員に共通する理念や行動指針は「印刷」で、社員一人ひとりの氏名は「印字(バリアブル加工)」で分けて作る方法を指します。
名入れクレドカードには、二種類の情報が載ります。ひとつは会社の理念・クレド・行動指針といった、誰が持っても同じ「共通の情報」。もうひとつは氏名や部署、入社日といった、一枚ごとに変わる「個別の情報」です。この二つを製造工程で分けて考えるのが、名入れの基本です。
共通部分はまとめて刷り、個別部分だけを後から一枚ずつ入れる。こうして「その人だけの一枚」に仕立てるのが名入れクレドカードです。クレドカードそのものの役割や導入の考え方については、別の記事で詳しく整理しています。
なぜ名入れなのか|支給品を“自分のカード”に変える
名入れの一番の価値は、配られた一枚を「支給品」から「自分のカード」へと変えることにあります。
全員がまったく同じカードを持っていると、それはどうしても「会社から配られたもの」という受け止め方になります。ところが、そこに自分の名前が入っているだけで、印象は大きく変わります。名刺や社員証がそうであるように、名前が入ったカードは「自分のもの」として扱われ、雑に捨てにくくなるものです。
さらに、氏名と行動指針が同じ一枚の上に並ぶことには、意味があります。理念という抽象的な言葉が、「これは自分に向けられたものだ」という感覚と結びつきやすくなるからです。会社の価値観を、他人事ではなく自分ごととして受け取るきっかけになります。
入社時や周年のタイミングで名入れカードを手渡せば、記念品としての性格も帯びます。「入社おめでとう」「10周年を迎えました」といった節目に、名前入りの一枚を渡す。そうした演出は、社員のエンゲージメントを高める取り組みのひとつとして活用されています。
ただし、名入れをすれば理念が必ず浸透するわけではありません。カードはあくまできっかけであり、日々の運用と組み合わせてこそ生きてきます。実際に企業理念の改定を機にクレドカードを製作された事例もありますので、導入イメージの参考にしてください。
参考:企業理念改定を機に製作した株式会社C.P.O設計様のクレドカード事例
名入れの方法|社員名はバリアブル印字で入れる
名入れの具体的な方法は、共通情報を先に印刷し、氏名などの個別情報を後から「バリアブル印字」で入れるという流れになります。
ここで押さえておきたいのが、「印刷」と「印字」の違いです。印刷は、ロゴや理念、行動指針といった全員共通の内容をまとめて刷る工程を指します。一方の印字(バリアブル加工)は、氏名・部署・入社日・社員番号など、一枚ごとに異なる情報を後から入れる工程です。名入れはこの印字にあたります。
バリアブル印字は専用のプリンターで一枚ずつ処理するため、漢字の氏名にも対応できます。文字の色は黒が基本です。氏名だけでなく、部署名や入社年月日、通し番号なども同じ工程で入れられます。
名入れというと、クレジットカードのような凹凸のある「エンボス加工」を思い浮かべる方もいますが、クレドカードでは基本的にバリアブル印字をおすすめしています。クレドカードは社員証や他のカードと重ねて携帯されることが多く、表面がフラットなほうが財布やカードケースに収まりやすいからです。凹凸があると重ねたときにかさばり、日常的に持ち歩くカードとしては扱いにくくなります。毎日携帯してもらうことが名入れの狙いである以上、この携帯しやすさそのものが価値になります。
素材の選び方|記念性ならPVC、薄さならPET
素材は、特別感や記念性を重視するならPVC、薄さや軽さを優先するならPETという考え方で選ぶとよいでしょう。
クレドカードの標準的な素材は、厚み0.76mmのPVCです。しっかりとした剛性があり、手に取ったときの質感も安定しています。名入れによる「自分の一枚」という特別感や、記念品としての存在感とも相性がよく、迷ったときの基準になる素材です。
一方で、名刺入れに何枚も入れて持ち歩きたい、できるだけ軽くしたいという場合には、薄手のPET素材(0.25mmや0.188mm)という選択肢があります。紙に近い薄さで軽く、PVCと比べると相対的に費用を抑えやすい素材でもあります。ただしPETは熱に弱いため、車内などの高温になる場所での保管には向きません。見た目もやや簡素になりやすいので、記念性や特別感を前面に出したい場合は主役にしにくい点は押さえておきたいところです。
配布シーンや持ち歩き方を思い描きながら、どちらの方向性が合うかを考えると選びやすくなります。判断に迷う場合は、実物のサンプルで質感を見比べていただくのが確実です。実際に、社員が持ち歩くことを見据えてPVC0.76mmで重厚感を持たせたクレドカードを製作された事例もあります。
参考:全社で策定したクレドをカードにした株式会社タクト様の事例
入社・増員時の追加発行はベースカードで
名入れクレドカードを続けていくうえで知っておきたいのが、共通デザインの「ベースカード」を預けておけば、追加発行は印字だけで済むという仕組みです。
新しい社員が入るたびに、また一からカードを作り直すのは手間もかかります。そこで有効なのが、初回に共通デザインだけを刷った未加工のカード(ベースカード)をまとめて製造しておく方法です。カードマーケットでは、このベースカードを無料でお預かりしています(保管期間は前回のご発注から原則2年間)。
入社や増員でカードが必要になったときは、預けてあるベースカードに氏名を印字するだけで完成します。印刷工程が不要になるため、追加発行のたびに製造工程と納期を短縮できます。少人数の追加発行が繰り返し発生するクレドカードのような用途とは、特に相性のよい運用です。
なお、社員証と一緒に運用するケースも多いため、社員証側の仕様とあわせて検討すると全体の設計がしやすくなります。
FAQ:よくある質問
- Q. 名入れでは何を入れられますか?
- A. 氏名のほか、部署名・入社年月日・社員番号などを入れられます。バリアブル印字は漢字にも対応しており、文字の色は黒が基本です。全員共通の理念や行動指針は印刷で、個別の情報は印字で、と分けて考えると仕様がまとまりやすくなります。
- Q. 一人ずつ名前が違っても、少ない枚数で作れますか?
- A. はい。共通デザインを刷ったうえで一枚ずつ氏名を印字するため、社員数分の名入れにも対応できます。数百枚から数千枚といった中小規模の製作にも対応していますので、企業・団体単位でまとめてご相談いただけます。
- Q. 社員が増えたら、毎回すべて作り直しになりますか?
- A. いいえ。共通デザインのベースカードをお預かりしておけば、追加発行のときは氏名を印字するだけで完結します。前回発注から原則2年間はベースカードを無料で保管していますので、入社・増員のたびに一から作り直す必要はありません。
- Q. 名入れをすれば理念は浸透しますか?
- A. 名入れは、カードを「自分のもの」として受け取ってもらいやすくし、携帯してもらうきっかけをつくる工夫です。カードそのものが浸透を保証するわけではありませんが、日々の朝礼や面談などの運用と組み合わせることで、理念に触れる機会を増やす一助になります。
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まとめ
クレドカードの名入れは、全員共通の理念を印刷で、社員一人ひとりの氏名を印字で分けて作るのが基本です。この一手間によって、配られただけの支給品が「自分のカード」へと変わり、理念を自分ごととして受け取るきっかけが生まれます。名入れはバリアブル印字で入れ、毎日重ねて携帯することを考えるなら表面はフラットに、素材は記念性重視のPVCか薄さ重視のPETかで選び分けるとよいでしょう。増員時の追加発行はベースカードを預けておけば印字だけで済み、運用の負担も抑えられます。
自社の理念を社員一人ひとりに届ける名入れクレドカードをご検討の際は、仕様選びの段階からカードマーケットにご相談ください。
プラスチックカードの製作はカードマーケット(カーディナル株式会社)へご相談ください
クレドカードの新規製作や名入れ仕様でのリニューアルをご検討中のご担当者は、ぜひカードマーケットへご相談ください。
カーディナル株式会社は、創業50年以上・国内自社工場を持つプラスチックカード製造の専門メーカーです。長年の経験と技術の積み重ねを背景に、取引社数7,000社以上の実績を持ち、会員証・診察券・社員証・イベントパスなど、あらゆる用途のカードに対応しています。「どんな仕様にすればいいかわからない」「小ロットでも対応してほしい」といったお悩みにも、専門スタッフが丁寧にご提案いたします。品質管理体制や製造工程については、【品質へのこだわり】のページで詳しくご紹介しています。
