フェス・野外イベントのスタッフパスを製作する際の5つのポイント
- 2026.06.08

屋外のフェスやイベントでスタッフパスを準備する担当者の方から、「野外の環境で使えるか不安」「スタッフ・アーティスト・VIPなど役割ごとに種類が多くてまとめ方がわからない」「ネックストラップもどこかで揃えなければ」といったご相談をよくいただきます。プラスチック製のスタッフパスは紙製とは異なり、耐水性と耐久性に優れており、屋外イベントの実用環境に適した素材として多くの主催者に選ばれています。この記事では、フェスや野外イベントのスタッフパス製作で押さえておきたい5つのポイントを解説します。
【目次】
フェス・野外イベントのスタッフパスは「素材・複数種・スケジュール」の3点で品質が決まる
素材選びを誤れば、汗や雨でカードが傷みます。複数種のデザインを別々の業者で製作すれば、仕上がりの統一感が崩れます。発注のタイミングが遅れれば、イベント当日に間に合いません。スタッフパスの製作は一見シンプルに見えて、この3つの課題が同時に絡み合っています。
以下の5つのポイントを押さえることで、現場で使いやすく、見た目にも統一感のあるスタッフパスを、余裕のあるスケジュールで揃えることができます。
① 屋外での使用に耐える素材の選び方
プラスチックカードの主な素材はPVC(塩化ビニル)とPET(ポリエチレンテレフタレート)の2種類です。野外フェスでは汗・雨・日光といった環境にカードがさらされるため、素材の選定は最初に決めるべき重要な判断です。
PVCは耐水性・耐摩擦性に優れており、濡れた手で扱っても印刷が滲んだり剥がれたりしにくい素材です。繰り返し取り出す実用環境での信頼性が高く、屋外イベントのスタッフパスとして広く使われています。
一方のPETは、軽量で薄く仕上がるという特長がある反面、耐熱性が低い素材です。炎天下の車内や高温環境に長時間置かれると変形するリスクがあります。フェス会場の関係者車両内に置き忘れるようなケースを想定するなら、PETの使用には注意が必要です。耐熱性を優先したい場合は、耐熱カードという選択肢もあります。
なお、素材にかかわらず、プラスチックカードの印刷はオフセット印刷やシルク印刷などの堅牢な工法で行われます。通常の屋外使用であれば雨や汗で文字が流れることはありませんが、使用環境によって適切な仕様が変わることもあるため、発注前に用途と保管環境を整理しておくことをお勧めします。
② サイズと首下げ穴の仕様の決め方
フェスやイベントのスタッフパスで使われる主なサイズには、以下の3種類があります。
| サイズ | 寸法(目安) | 特徴 |
| JIS規格(カードサイズ) | 85.6×54mm | コンパクト。財布や名刺入れにも収まる標準サイズ |
| カード大 | 100×70mm前後 | JIS規格より一回り大きく、情報量を増やしたい場合に |
| はがき大・ラージサイズ | 100×140mm前後 | 視認性が高く、遠目からも識別しやすい |
会場スタッフを素早く判別できることを重視するならラージサイズ、VIPパスや招待者用パスのようにスマートに携帯してほしい場合はJIS規格、という使い分けが多く見られます。役割ごとにサイズ自体を変えることも、視認性を上げる方法のひとつです。
参考:スタッフパス・イベントパスのサイズ選び方ガイド|カードサイズ・カード大・はがき大サイズを比較
● 首下げ穴(パンチ穴)について
カードを直接ネックストラップに通して首から下げるには、カードへのパンチ穴加工が必要です。穴の位置は短辺中央が一般的ですが、デザインやストラップの形状に合わせて指定することも可能です。穴の位置はデザインデータを確定させる前に決めておく必要があるため、発注の段階で明確にしておきましょう。
参考:プラスチックカードに穴を開けたい。穴あけ加工の際のサイズは?形は?
③ 役割別・複数種をまとめて発注する方法
フェスや大型イベントでは、アーティストパス・スタッフパス・VIPパス・関係者パス・メディアパスといった区分ごとにデザインを変え、視認性と管理のしやすさを確保するケースが少なくありません。
こうした複数種のパスを別々の業者に発注すると、素材の厚みや印刷の色調がそれぞれ微妙に異なり、並べたときの一体感が失われることがあります。まとめて一社で製作することで、素材・印刷品質・仕上がりのすべてが揃います。カードマーケットでは複数デザインのスタッフパスをまとめてご相談いただけます。種類数・枚数の組み合わせはご要望に応じてご対応しますので、まずは構成をお知らせください。
● デザインで識別しやすくするポイント
- 背景カラーをエリア・役割ごとに変える(スタッフは青・アーティストは赤など)
- 枠の色や帯のカラーで区分する
- 役割名の文字サイズを大きくして遠目からでも判別しやすくする
デザインの識別性は、入稿前に実際の使用シーンをイメージしながら検討することが重要です。「完成してみたら会場で見分けにくかった」というケースは、発注前の一手間で防ぐことができます。
④ イベント当日から逆算した製作スケジュールの立て方
スタッフパスの製作では、発注から完成まで一定の期間が必ず必要です。意外と見落とされがちなのが「校正(サンプル作成)」の工程で、これを考慮せずにスケジュールを組んでしまうと、イベント当日までに間に合わないリスクが生まれます。
カードマーケットでは、量産と同じ体制・工程で行う本機校正を採用しています。校正の完了までに約2週間を要するため、量産前に校正が必要な場合は、本番製造の期間と合わせてスケジュールを組む必要があります。
● 逆算スケジュールの考え方
イベント当日から「本番製造の納期」と「校正約2週間(必要な場合)」を逆算し、さらにデザイン制作・確認・修正の時間を加えます。複数種のカードやオリジナルネックストラップを同時に製作する場合は、さらに余裕を持った計画が必要です。
製作の過程では、デザインの差し戻しや仕様変更が発生することも珍しくありません。「あと数日あれば調整できた」という状況はスタッフパスの製作でもよく見られます。余裕のあるスケジュールで進めることが、品質と完成度の両立につながります。
● 入稿データの準備
スムーズな製作のために、入稿前に以下を整えておきましょう。
- データ形式:Adobe Illustrator(AI)形式が原則
- 画像:リンク形式のまま元ファイルを添付(埋め込み不要)
- フォント:すべてアウトライン化してから入稿
- 塗り足し:断裁のずれに備え、デザインの外周に塗り足し領域を設けること。塗り足しがないと仕上がり後に白フチが出る原因になります。必要な塗り足しサイズは発注前に確認してください。
これらが整っていないと、確認のやり取りが発生して製作開始が遅れる原因になります。
⑤ オリジナルネックストラップをカードとセットで製作する
スタッフパスを準備する際、カードは製作するがストラップは市販品で代用する、というケースは少なくありません。ただし市販品にはロゴも個性もなく、せっかくデザインにこだわったカードとの一体感が生まれません。一方で、オリジナルのネックストラップを製作すれば、カードと組み合わせることで主催者のブランドを会場全体に統一した形で表現できます。
フェス会場ではスタッフの動きが来場者の目に触れる場面が多くあります。カードだけでなくストラップまで統一されていると、主催者としての細部へのこだわりが伝わります。さらに実用的な活用として、ストラップのカラーを役割ごとに変えることで、カードデザインと組み合わせた二重の識別体制を作ることもできます。
カードマーケットでは、カードと合わせてオリジナルネックストラップの製作にも対応しています。社名・ロゴの印刷が可能で、カラー展開も選べます。カードと一括でご発注いただけるため、それぞれ別々に手配する手間がかかりません。
FAQ:よくある質問
- Q. カードへの首下げ穴はオプション加工ですか?
- A. 穴あけ加工はオプションでご指定いただく加工です。穴の位置はデザイン確定後に入稿していただく必要があるため、発注時に合わせてご指定ください。
- Q. スタッフ・アーティスト・VIPなど複数種類をまとめて発注できますか?
- A. はい、複数デザインのスタッフパスをまとめてご相談いただけます。種類数・枚数の組み合わせはご要望に応じてご対応しますので、どのような構成でもまずご相談ください。
- Q. 屋外で使用しても、雨や汗で印刷が消えることはありませんか?
- A. プラスチックカードの印刷は耐水性があり、通常の屋外使用であれば雨や汗で印刷が流れることはありません。使用環境によって推奨仕様が異なる場合もありますので、発注時に使用環境をお伝えいただくと、より適切な仕様をご提案できます。
- Q. 発注の相談はいつ頃から始めればいいですか?
- A. 校正に約2週間、その後に本番製造の期間(目安:約3週間〜)が必要です。複数種のカードやオリジナルネックストラップの同時製作をご検討の場合は、イベント当日から2〜3ヶ月前を目安にお問い合わせいただくと、余裕のあるスケジュールで進めることができます。
- Q. ネックストラップの色や印刷はどこまでカスタマイズできますか?
- A. カラー展開および社名・ロゴの印刷に対応しています。詳細な仕様はご要望に応じてご提案しますので、カードと合わせてお問い合わせください。
まとめ
フェスや野外イベントのスタッフパスは、素材の耐久性、役割ごとの複数種設計、スケジュールの逆算という3つの要素をあらかじめ整理しておくことで、完成度が大きく変わります。PVC素材の選定、穴あけの位置指定、複数デザインの統一発注、校正を含めたスケジュール管理——これらはいずれも発注前に確認しておくことで「届いてから気づいた」という事態を防ぐことができます。そして、オリジナルネックストラップをカードと合わせて製作することで、会場でのブランド統一感がひとつ上のレベルに達します。計画的な準備と早めのご相談が、当日のスムーズな運営につながります。
プラスチックカードの製作はカードマーケット(カーディナル株式会社)へご相談ください
フェスや野外イベントのスタッフパス・オリジナルネックストラップの製作をご検討の方は、ぜひカードマーケットへご相談ください。
カーディナル株式会社は、創業50年以上・国内自社工場を持つプラスチックカード製造の専門メーカーです。長年の経験と技術の積み重ねを背景に、取引社数6,000社以上の実績を持ち、会員証・診察券・社員証・イベントパスなど、あらゆる用途のカードに対応しています。「どんな仕様にすればいいかわからない」「複数種類をまとめて製作したい」といったご要望にも、専門スタッフが丁寧にご提案いたします。品質管理体制や製造工程については、【品質へのこだわり】ページで詳しくご紹介しています。






