バーコード付きカードの種類と選び方|CODE39・JAN・NW-7の違いと発注時の注意点
- 2026.05.25

会員証や診察券を新たに発注しようとしたとき、「バーコードを付けたいが、どの規格を選べばよいかわからない」と悩んだ経験はないでしょうか。バーコードには複数の規格があり、それぞれ対応できる文字の種類や桁数、読み取り機器との相性が異なります。規格の選択を誤ると、カードが完成してからシステムで読み取れないという事態にもなりかねません。
この記事では、プラスチックカードに印字される主なバーコードの種類と特徴、発注時に確認すべき仕様ポイントをまとめています。はじめてバーコード付きカードを発注する担当者の方にも参考にしていただける内容です。
【目次】
バーコード付きカードとは
バーコード付きカードとは、カード表面にバーコードを印字し、スキャナーや読み取り機器で情報を取得できるようにしたプラスチックカードのことです。会員番号・患者番号・図書館の利用者番号など、カードごとに固有の情報を持たせることができます。
磁気カードやICカードと並ぶ情報管理の手段として広く普及しており、既存の読み取り機器との連携がしやすい点が特徴です。導入のシンプルさを重視する場面で選ばれることが多く、医療機関・小売業・図書館・スポーツ施設など多くの業種で使われています。
バーコードの規格はひとつではなく、用途や既存システムの仕様に合わせて選ぶ必要があります。次のセクションで主な規格の特徴を整理します。
参考:カードの種類一覧
主な1次元バーコードの種類と特徴
規格によって対応できる文字の種類・チェックデジットの扱いが異なるため、既存のシステムや読み取り機器の仕様に合った規格を選ぶことが重要です。プラスチックカードで多く使われる代表的な4つの規格を紹介します。
CODE39
英数字(A〜Z、0〜9)と一部の記号(スペース、ハイフン、ドットなど)に対応した規格です。文字数の上限が定められていないため、長い番号を持たせたい用途にも対応しやすいのが特長です。
もともと製造業や物流の現場で広く使われてきた規格で、読み取り機器への対応が広い点でも知られています。チェックデジットはオプションのため、使用するシステム側の仕様に応じて付加するかどうかを決める必要があります。
CODE128
英数字・記号・コントロールコードまで幅広い文字に対応しており、高い情報密度でコンパクトに印字できるのが特徴です。物流・流通分野での採用実績があるほか、英字を含む番号管理が必要なシステムでも使われることがあります。
チェックデジットは規格として必須で、自動的に計算・付加される仕組みになっています。発注時に「チェックデジット込みの桁数」を意識する必要があるのはこのためです。
NW-7(Codabar)
数字と一部の記号(ハイフン、コロン、スラッシュなど)のみを扱える規格で、文字の種類は限られますが、日本の医療現場や図書館で長年使われてきた実績があります。
診察券や図書館利用カードに多く採用されているのは、これらの分野で早い段階からシステム標準として普及したためです。既存システムがNW-7対応の場合、カードの規格を合わせることで新たなシステム投資なく運用できます。チェックデジットはオプションです。
JAN(EAN-13/EAN-8)
国際的な商品コードの規格で、国コード・メーカーコード・商品コードを組み合わせた番号体系を持ちます。POSレジシステムとの連携を前提とした規格であるため、小売業・店舗向けの会員証に採用されることがあります。
すでにPOSシステムでJANコードを運用している店舗にとっては、同じ規格のバーコードをカードに持たせることでレジでの読み取りをそのまま活用できます。チェックデジットは必須で、番号の最後の1桁が自動的に付加されます。
チェックデジットとは
チェックデジットとは、バーコードの読み取りエラーや入力ミスを検知するために番号の末尾に付加される検証用の数字のことです。スキャナーが読み取った数値から計算式で導き出した結果と、末尾の数字が一致しているかどうかを照合することで、読み取り誤りを検出します。
規格によって取り扱いが異なります。CODE128とJANはチェックデジットが必須仕様で自動計算されます。CODE39とNW-7はオプションのため、システム側がチェックデジットを想定しているかどうかによって付加するかを判断することになります。
発注時に「会員番号は8桁で運用している」という場合も、チェックデジットが含まれるかどうかで実際に印字される桁数が変わります。システムと印字内容のズレを防ぐために、事前にシステム担当者と桁数・チェックデジットの有無を確認しておくことが重要です。
1次元バーコードとQRコードの使い分け
QRコードはバーコードと同じ情報管理手段ですが、性質が大きく異なります。1次元バーコードとQRコードのどちらを選ぶかは、使用するシステムと運用の要件次第です。
1次元バーコードは既存のバーコードリーダーとの親和性が高く、シンプルな番号管理に向いています。設備投資を抑えたいケースや、長年の運用実績があるシステムをそのまま使い続けたい場合に適しています。
一方、QRコードはURLや長い文字列など大量の情報を持たせることができ、スマートフォンのカメラでも読み取れる点が強みです。ウェブページへの誘導・デジタルコンテンツとの連携が必要な用途ではQRコードが適しています。
両者は排他的なものではなく、1枚のカードに1次元バーコードとQRコードを両方印字するケースもあります。既存の読み取り機器でバーコードを使いながら、スマートフォン向けの誘導にQRコードを添えるというような設計です。
バーコード付きカードが使われる主な場面
バーコード付きプラスチックカードは、小売・公共施設・イベント管理・医療など、読み取り機器を用いた情報管理が必要な場面で採用されています。
● 会員証・ポイントカード
小売業・飲食業・スポーツ施設などの会員証では、NW-7・JAN・CODE39など、既存のPOSシステムや管理システムの仕様に合わせて規格が選ばれます。
● 図書館・公共施設の利用者カード
図書館システムではNW-7の採用実績が多く、利用者番号をバーコードで管理する運用が一般的です。自治体や教育機関の発注案件でも同様の傾向が見られます。
参考:図書館・公共施設の利用者カードをプラスチックにする——バーコード・磁気対応の仕様と導入メリット
● 入退場管理・イベントパス
イベント会場や施設の入退場管理でもバーコードカードが使われます。採用する規格は、既存の入退場システムが対応している仕様に合わせて選ぶことになります。
● 診察券・医療機関
診察券にはバーコード式・磁気ストライプ式・印字のみのシンプルなカードなど複数の形式があり、医療機関の規模や受付システムによって採用される形式は異なります。バーコード式を選ぶ場合は、受付端末やレセプトコンピューターとの連携を前提に運用されることが多いため、既存システムとの整合性確認が特に重要です。
発注時に決めておくべき仕様・注意点
バーコード付きカードを発注する際は、デザインの検討に入る前に確定させておくべき情報があります。仕様の確認が不十分なまま進めると、完成後に読み取れないという問題が起きることもあります。
エンコードする情報と桁数の確認
バーコードに持たせる番号(会員番号・患者番号など)の文字種・桁数・チェックデジットの有無を、システム担当者と事前に確認しておくことが必要です。「8桁の会員番号を印字したい」という場合も、チェックデジットが含まれるかどうかで実際の桁数が変わります。また、英字を含むかどうかで選択できる規格が絞られます。
既存の読み取り機器との互換性確認
最も重要な確認事項のひとつが、既存の読み取り機器との互換性です。本番発注の前に、バーコード印字のみを施したテストカードを少数作成し、実際のシステムで読み取れるかを確認することを強くおすすめします。
全数発注後に読み取り不可が判明すると、全数作り直しになるケースがあります。カードマーケットでは、こうしたトラブルを防ぐためにテストカードによる事前検証を積極的にご案内しています。システム担当者・カード製造会社・機器メーカーの三者が情報を共有した上で進めることが、トラブルを防ぐうえで最善策です。
印字位置・余白(クワイエットゾーン)の設計
バーコードの前後には「クワイエットゾーン」と呼ばれる余白が必要です。余白が不足しているとスキャナーがバーコードの開始・終了を認識できず、読み取りエラーの原因になります。デザインデータを作成する際は、バーコードの周囲に十分な余白を確保したレイアウトにしておくことが必要です。
FAQ:よくある質問
- Q. バーコードの規格は発注側が指定する必要がありますか?
- A. はい、基本的には発注時に規格を指定します。ただし、どの規格を選べばよいか迷う場合は、使用しているシステムや読み取り機器のメーカーに確認するのが確実です。カードマーケットでもご相談を承っており、すでにお使いのカードがあれば、カードからご使用のバーコードをお調べすることもできます。
- Q. 1枚のカードにバーコードとQRコードを印字することはできますか?
- A. 可能です。たとえば会員番号用のNW-7と、ウェブ誘導用のQRコードを1枚のカードに印字するケースもあります。ただし、印字スペースとデザインの兼ね合いがあるため、レイアウトの段階で確認が必要です。
- Q. バーコードの印字色に制限はありますか?
- A. 一般的なバーコードリーダーは赤色の光で読み取るため、バーコード自体は黒(または濃い色)で印字し、背景は白(または明るい色)にする必要があります。赤・オレンジ・ピンクなど赤系の色でバーコードを印字すると読み取れないため注意が必要です。
- Q. テストカードは必ず作らなければなりませんか?
- A. 必須ではありませんが、強くおすすめします。特に新規システムへの導入時や、これまでと異なる規格を採用する場合は、テストカードで事前確認を行うことがトラブル防止に直結します。少数のテストカードによる確認に要するコストと時間は、全数作り直しになった場合の損失と比べれば小さなものです。カードマーケットでは、読み取り用のテストカードを無償で提供しています。
まとめ
バーコード付きカードを発注する際の出発点は、使用するシステムに合った規格を選ぶことです。CODE39・CODE128・NW-7・JANはそれぞれ対応できる文字種やチェックデジットの扱いが異なるため、カードを作る前にシステム担当者と仕様を確認しておくことが欠かせません。
規格が決まったら、次は印字する番号の桁数・チェックデジットの有無・読み取り機器との互換性を順に整理していきます。特にテストカードによる事前確認は、完成後のトラブルを防ぐうえで最も確実な手順です。製造から品質管理まで国内自社工場で一貫して行うカードマーケットでは、仕様の確認段階からご相談いただけます。バーコードの規格選びや仕様についてご不明な点があれば、お気軽にお声がけください。
プラスチックカードの製作はカードマーケット(カーディナル株式会社)へご相談ください
バーコード付きカードの新規製作やリニューアルをご検討の方は、ぜひカードマーケットへご相談ください。
カーディナル株式会社は、創業50年以上・国内自社工場を持つプラスチックカード製造の専門メーカーです。長年の経験と技術の積み重ねを背景に、取引社数6,000社以上の実績を持ち、会員証・診察券・社員証・イベントパスなど、あらゆる用途のカードに対応しています。「どんな仕様にすればいいかわからない」「小ロットでも対応してほしい」といったお悩みにも、専門スタッフが丁寧にご提案いたします。品質管理体制や製造工程については、【品質へのこだわり】ページで詳しくご紹介しています。






