50年以上の実績
確かな品質
カーディナルのカード製造の品質について
OUR MANUFACTURING
わたしたちのカード製造
良い物を、より早く、
より安く
カーディナルは1967年にカード製造専門会社として発足して以来、日本のカード印刷業界のパイオニアとして走り続けて来ました。
創業期は、世の中には1色しか印刷出来ない機械しか無く、カラーで印刷する際には狙った色に合わせることが難しく、1色ずつ仕上げていくやり方ではカラー色の正解を導き出すことに苦労し、何度も初めからやり直しになることも多い時代でした。
現在は、安定した高品質なカードをお届けするために、最新の多色印刷機への入れ替えと日々のメンテナンスを行いながら安定した基盤を構築しております。また、少しの油断が色ムラや濃度ムラに繋がってしまうため、細心の注意を払いながら複数人で作業を行っています。
創業期より国内で生産し続けてきた、Made in Japanの誇りを持って、常に技術と品質への探究を行い続け、何よりお客様に永く信頼していただける会社をこれからも築いて行きたいと考えております。
01 生産体制 製造開始から出荷まで
複数の案件をまとめて製造することで、コストや納期を短縮する事ができますが、それでは品質は低下し納品されるたびに、印刷の色が異なるなどといったケースが発生しやすくなります。
そのためカーディナルでは、高い品質のカードを製造するため、ひとつの案件毎に各工程のセクションに分かれて製造を行っています。
各部門の紹介
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- 営業部
- 経験と知識が豊富な専任のスタッフがお客様のご要望をお伺いし、お客様が作りたいカードを実現させるためのアドバイスやご提案を行います。また、製造部と連携を図りながら、お客様のご希望に沿った納品スケジュールの策定を行います。
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- 製版課(製造部)
- お客様より支給して頂いたデータを当社の印刷作業に使用出来るかを確認した上で、版を作成するためにカラーや特色など色ごとに編集し、印刷用の版を出力します。また、現物カードや手書き原稿などをもとにデザインデータの作成や修正も行っています。
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- 印刷課(製造部)
- 経験豊富なオペレーターが色調見本や、あるいはお客様の要望に応じてインクを調色し、各種印刷シートへ印刷を行います。デジタル印刷をはじめ、オフセット印刷やシルクスクリーン印刷など、素材やデザインに応じて最適な印刷方法を用いています。
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- ラミネート課(製造部)
- ツヤあり加工・マット加工などの一般的なラミネート加工から、ニスによる表面コーティング、ホロ箔・ヘアラインなど異素材を貼り合わせる仕様、ロイコ・磁気テープ・ICチップなどの記憶媒体を施す仕様、セキュリティを兼ね揃えたスキムシート貼り・磁気隠蔽仕様など、用途に応じた様々な仕様のプレス加工を行っています。
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- 成型課(製造部)
- 面付けされたシートをカード型に打ち抜く作業を行っています。診察券やポイントカードなど一般的なカードサイズはもちろん、ハガキや下敷き・パンフレット大のサイズまで様々なサイズに仕上げています。また、丸型など四角形以外の形の成型も行っています。
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- 検品課(製造部)
- 自動検査装置による外観検査と人の目で見る目視検査を併用して、製品の全数チェックを⾏います。検査時の不備を各種製造工程へフィードバックし、各工程時の検査や仕上りチェックにも立ち合い、さまざまな角度から不良品を市場に流通させない、お客様の要望に沿う品質の高いカードの製造に努めています。
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- 加工課(製造部)
- 成型したカードに対して、穴あけや箔押しなどの物理加工をはじめ、セキュリティに特化した設備環境下でのバーコードやナンバリングなどの各種印字加工、データエンコード、宛名印字、台紙貼り付けや封入封緘作業などの個人情報を扱う加工まで幅広く⾏います。
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- 出荷課(製造部)
- 検品・検査を終え、良品と判定されたカードを梱包し、お客様の元へお届けする発送の作業を⾏います。梱包は計数機を使用して員数管理を⾏い、厚みや加工の有無によって、最適な梱包形態を選択しています。
製造工程の紹介
印刷機や
加工などの
ご紹介
02
管理体制
仕事の正確さも
管理から
エアーシャワーでほこりを
取り除き、工場へ入室
製造工場への入室時には、ほこりや髪の毛を入れないように、作業着へ着替え、必ずエアシャワーを行い、極力工場へ付着物の持ち込みを抑えております。また、制服を着用することで、ほこりがつきにくく繊維が落ちないような工夫がされています。
作業場の状況によっては、マスクや帽子、手袋の着用を行い毛髪が混入したり、機械に巻き込まれたりしないよう、社員の安全面も配慮し、日々のカード製造に努めています。
在庫は決められた
保管庫に備蓄し
いつでもすぐに使用できる
管理をしています。
03
印刷準備
安定した生産を行う
環境づくり
150台に及ぶ機器を導入し役割に応じたカード製造ができる体制となっていますが、1台の故障が命取りとなってしまうことがございます。そのために、日々のメンテナンスに加え、1ヶ月ごとの定期点検を行うことで、安定した稼働と運用ができる努力をしております。
案件毎に印刷機のセットアップ
カーディナルでは、案件毎に印刷機の調整を行い印刷しております。圧胴など、油はねなどが印刷に付着するとそれを落とすのに苦労するため、印刷の業務が終わったら必ず清掃と簡易メンテナンスを行い、常に安定した稼働が出来る様に日々整備を行っています。
こまめに仕上がりを確認し、ごく僅かなほこりやチリが混入した際は、一度機械を停止してインク全体を拭き取り、問題がないかチェックして再度印刷機を動かします。
案件の保管
これまで制作してきたカードは、すべて案件毎に資料庫へ保管しています。ご注文頂いた際の指示書や、カンプ、印刷サンプルだけでなく、印刷を行った際のデータまでも細かく記録しております。リピートの注文や同じ色の印刷の依頼が入っても、迅速に再現できる様、ラベリングと整理を行い、図書館の様な環境を構築し資料や情報を取り出しやすい工夫をしております。
04 品質管理 色の管理と再現力
現在までに様々なカタチで印刷機も進化してきましたが、未だに人間の持つ色彩判断力に追いつくことが出来ません。そのため、カーディナルでは機械でのカラー補正に頼るのではなく、2人以上の体制で、目視で色の変化がないかをチェックしています。
最もシビアな色の管理基準
Japan Color認証制度に基づき、“JapanColor2011 ICCプロファイル”を基準に色の管理を行っています。
基本は機械で色が管理されていますが、色の再現性は湿気や気温の変化に影響を受けるため、一年を通して安定した色を出力する事は難しくなっております。
そのためインクの性質を変化させ、冬は柔らかく夏は固めに調合し、ゴムのブランケット交換や油差し、インキツボの開閉度合など、その時の環境に合わせて繊細な調整の作業をすることで再現性を高めております。
色の再現力に自信があります
安定した色を再現するため、他の案件と一緒に印刷する様な混合印刷は行っておりません。
1案件につき1機械で印刷を行うことで、案件毎に印刷機を調整し、色の再現力を高めております。そのため、色が合わない時はインクを洗い流し、機械の清掃を行った後に再度セットアップを行うこともあります。
弊社が色の再現性に自信があるのも、この妥協を許さない体制にございます。
長年の経験から生み出される特色
特色を作る色練りの作業は経験だけでは調合できない作業のため、色彩のセンスを持ち合わせた社員が業務に携わっております。また、特色の作成には必ず複数人で色の確認を行い、皆の見解が一致するまで繰り返し調合を行います。その中でもお客様からご提供頂いたサンプルの色が、同じカード製品でない場合での色合わせが最も難しい作業となります。
プラスチックカードの場合、ラミネート加工が光沢かマットかによって、光の加減で色が変化することから、お客様との色の調整に苦労する事がございます。そのため、事前に説明を行い、場合によってはサンプルの作成をすることでお客様の希望の色に近づける作業を行っております。
05
検品チェック
“不良品0”を目指した
検品体制
カーディナルでは、20年以上前から検品作業の補助として自動検査機を導入しておりました。
近年では、高解像度の光学式センサーや画像処理技術が飛躍的に向上した最新の検査機を導入しており、不良品の約70%は検査機で検出できるようになりました。印刷の不良に関する熟知したオペレーターが検査機の設定を行い、更に自動検品中に細かい調整を行うことで、検査機の精度を引き上げております。
他社では検査機による検品のみで出荷している所もございますが、カーディナルでは引き続き人の目で二次検品を行い、全てのカード製品を出荷しております。
自動検査機による検品
- 側面を流して、アタリ不良・キズ・色欠け
- 表面、裏面の印刷ならびにキズが入ってないか
目視による二次検品
- 側面を見て、カードにゴミが噛んでないか
- 四隅を流して、アタリ不良・キズ・色欠け・磁気テープのズレ
- パネル加工がある場合は、加工部分だけ不良がないかチェック
- カードの表面、裏面の印刷とキズのチェック
シビアな案件では、
検品課の社員が
印刷工程の段階から付き添い
製造することもございます
06 技術継承 これからも信頼し続けられる会社であるために
語り続けられた技術の継承
カーディナルの製造技術については、ベテランのスタッフの助手として現場に入り、長い年月をかけて先人の背中を見ながら、知識、経験、感性(感覚)の経験を積んでもらい技術の継承を行って来ました。
各工程において、マニュアルや数値のメモは残しておりますが、最後の判断基準は、人の目・人の感覚・人の感性で判断して製造を行っております。
新しい社員が入った際には、まず、検品課での業務を行ってもらい、カーディナルの品質を理解してもらうところからのスタートとなります。その後、各製造の工程を経験してもらう中で、その人の仕事適正を見極めて専門の業務に就いてもらうことで、これまでの技術を継承してきました。
これからの時代に向けて
カーディナルは、お客様のニーズに対して「出来ない」、「やったことがない」など“No”とは⾔わない姿勢で取り組んでおります。
既存の装置はもちろんのこと、これまで培ってきた技術と知識を基にどうすれば実現可能か模索しながら取り組んでいます。常に工場の技術者たちと新しい素材・材料・機械などの情報を幅広く取り入れることを積極的に行っています。また、展示会や装置メーカーへ足を運び、製造を行ったことのないカードのサンプル作成などを行い、お客様のニーズに対していち早く取り入れ具現化する会社を目指しております。
これからも、カード制作のパイオニアで有り続けるために、更にサービスと品質の向上を目指し、
プラスチックカードは “Made in Cardinal”
と言ってもらえる会社として、⽇本のカード製造を牽引し続けます。